« 【メディア】 国民によるマスメディア監視サイト 「メディア・パトロール・ジャパン」 設立へ | Start | 【コミック】 田中圭一 『ドクター秩父山』 »

21. Januar 10

【名古屋芸術大学・芸術療法講座】 学生から最終レポートが届く~「サンクト・ガレン修道院平面図を題材とした演習―「医療」と「アート」が理想的に融合する患者と市民のための空間を設計する―」

 名古屋芸大の芸術療法講座を履修している学生らから,今年度の最終レポートが届く。
 今回の最終レポートの演習テーマは,サンクト・ガレン修道院平面図をモデルにしたコンセプトワークである。
 サンクト・ガレン修道院は,オテル・デュと並び,いわゆる医療施設としての近代的ホスピタルが形成されていく過程において,医学史の中では象徴的にして非常に重要な空間である。今回は,この平面図を叩き台にしてエスキースを作成し,「医療とアートが理想的に融合する患者と市民のための空間」を設計する,というものである。
 つまり学生らには,このサンクト・ガレン修道院という空間を,博物館や美術館のキュレイターとなったつもりで現代的に設計し直すという試みにトライしてもらった。
 どのような空間として設計し直すかはまったく各人の自由である。壁面や支柱を改変することも可能である。場合によっては新たな空間を増設するのもよい。ただし,その空間が演習テーマのとおり「医療とアートが理想的に融合する患者と市民のための空間」の要件を満たしている必要がある。この根拠を示すため,学生らには設計図のエスキースの他に,コンセプト設計のための「計画書」も4000字にまとめて提出してもらった。
 学生らから手元に届いたレポートを順にざっと素読みしてみたが,こちらが思っていたものよりも,かなり内容の高いものが集まったように思う。中には,実際に制作した簡素なマケットを写真に撮り,エスキースを起こしたものや,再設計されたサンクト・ガレン修道院が,街の中ではどのような空間に位置しているのか等を考察するレポートもあった。また,昨今,「笑い」と「医療」の関係性が注目されているということに鑑み,サンクト・ガレン修道院にM-1上位入賞者を招待し,そこで「お笑いライブ」を開催して患者と市民に「笑い」を提供するといった奇想天外なプランまでいろいろと多かった。
 なお今回の課題は、土木・建築コンペにおける空間設計のプレゼンテーションという形式をとっているが、創作性、それから自由な発想の実験を試みてもらうために、あえて計画案の予算計上までは求めなかった。目的はあくまでも「医療」と「アート」が融合可能な市民空間の模索である。そのためであろうか、どの計画案も自治体予算だけではまかないきれない莫大な予算がかかるものとなったようだ。

 学生らが試みた設計案は以下のとおりである。
「安らぎのある空間設計」
「医療現場で市民と患者がアートを楽しむ空間」
「サンクト・ガレン修道院らくがき計画」
「サンクト・ガレン大浴場計画」
「芸術表現のための施設設計」
「絵と写真の壁のある空間」
「精神の安らぎ空間」
「音楽と絵のある空間設計」
「修道院的空間と展示会」
「ガレンピック」(サンクト・ガレンを五輪会場にするという計画)
「ガラス張りの病院」
「アートが万能薬」
「院内アート」
「受け入れる未来」(人の「死」を自然の摂理として受け入れるという空間)
「楽しい病院」(映画、音楽、アート施設が融合したシネコンのような空間)
「文化祭開催計画」(患者、市民、医療スタッフによる共同開催)
「音楽とふれあい空間」
「人から人への思いを素直に表現する空間づくり」
「患者と市民が掲示板などを通してフォローし合う空間」
「アトリエであるギャラリー」
「市民によって作られるアート空間」
「図書館をモチーフにした医療空間」
「心の芸術診療所」
「ペイシェントネットワークによる『医療』と『アート』の融合」
「理想的な葬儀から考える『生』と『死』、『命』について」(サンクト・ガレンを多様な葬儀空間として設計するという計画)
「病は気から」(本棚を中心としたインスタレーション)
「笑いをおこせ」(サンクト・ガレンでコメディを上演するという計画)
「明るいポップな病院」
「芸術作品のある病室」
「五感を利用したアート空間」
「作品の隠された美術館」
「自然とふれあう庭園空間」
「笑いと医療」(サンクト・ガレンでお笑いライブを開催するという計画)
「視覚的効果を利用した絵画のある空間」
「無意識から生まれる世界のある空間」
「悲しみよりほほえみが多い病院空間」
「みんなの家~個性を認め合う空間」
「医療と芸術の繋がる空間」
「芸術大学と医学大学が融合した空間」
「夜の静かなコンサート」
「患者と市民のための多目的ホール」
「4つの循環型アート」
「気軽にいけるアート空間」
「つながりあう。ふれあう。あたたかな病院」
「患者と市民たちとの交流をはかるための病院」
「アルツハイマーに特化した創作活動空間」
「アートを楽しむことで心を癒す公共施設」
「絵画カラーセラピー空間」
「病院の隣の小都会」
「医療器具によるインスタレーション」
「アート・カフェ」

そして、以下が「書式」である。

名古屋芸術大学 芸術療法講座 「美術史から考察する疾病論・医学概論」
「サンクト・ガレン修道院」平面図を題材とした演習
―「医療」と「アート」が理想的に融合する患者と市民のための空間を設計する―

【概要】
別紙に示したサンクト・ガレン修道院の平面図を参考にして,「医療」と「アート」が理想的に融合すると考えられる患者と市民のための空間を設計,または演出をして下さい。

【書式】①「計画書」
設計,または演出する空間についての具体的な計画の内容,コンセプトを400字詰め原稿用紙×10枚以上で説明して下さい。
(※必要であれば,「計画書」に図やスケッチ,写真などを添付しても可)

「計画書」には,以下の事も必ず含めて書いて下さい。
1.計画の動機:(なぜこのような計画を思いついたのか)
2.計画の裏付け:この計画は,どのような理由で「医療」と「アート」が融合する空間と思われるか。
3.計画の意義:この空間は,そこを訪れた患者や市民にとって何が期待できるか。

【書式】②「設計書」
別紙「サンクト・ガレン修道院」平面図を使って,計画書のエスキースを制作して下さい。

【提出方法】
表紙に計画案タイトルを記入し,【書式】①と【書式】②を必ず併せて提出して下さい。

Twitter_logo_header
----------------------------------------
【お知らせ】
twitterをはじめました。こちらでは政治家、経済専門家、医師、ジャーナリストらの皆さんと、わが国の外交、防衛、政治・経済、医療行政について討論をしています。

http://twitter.com/JPN_LISA
----------------------------------------

|

« 【メディア】 国民によるマスメディア監視サイト 「メディア・パトロール・ジャパン」 設立へ | Start | 【コミック】 田中圭一 『ドクター秩父山』 »

名古屋芸術大学」カテゴリの記事

医学史」カテゴリの記事

Kommentare

Kommentar schreiben



(Wird nicht angezeigt.)




TrackBack


Folgende Weblogs beziehen sich auf 【名古屋芸術大学・芸術療法講座】 学生から最終レポートが届く~「サンクト・ガレン修道院平面図を題材とした演習―「医療」と「アート」が理想的に融合する患者と市民のための空間を設計する―」:

« 【メディア】 国民によるマスメディア監視サイト 「メディア・パトロール・ジャパン」 設立へ | Start | 【コミック】 田中圭一 『ドクター秩父山』 »